■ 全体のねらい |
パレスチナ問題はイスラムとユダヤの2000年の対立として語られる例が多いが、それは事実に反している。なぜならば、イスラムには1400年ほどの歴史しかないからだ。またパレスチナ人にはキリスト教徒も多い。こうした基礎的な事実を踏まえながら、パレスチナ問題の起源から説き起こし、現状を解説し、この問題の展開を跡付ける。そして、その将来を展望する。パレスチナ地域の情勢の記述を縦糸に、周辺諸国や地域外の大国の動きを横糸にして、陰影の深いパレスチナ問題のタペストリーを編み上げ、この問題の基本的な構図を把握していく。 |
■ 章の構成 |
1.パレスチナ問題以前のパレスチナ 2.ポグロムとシオニズム 3.夢と悪夢 4.スエズのかなたへ 5.アラブ世界の反撃 6.変わるイスラエル 7.レバノン戦争 8.ペレストロイカと冷戦の終結 9.インティファーダ 10.オスロ合意 11.ラビン/その栄光と暗殺 12.ネタニヤフとバラク 13.揺らぐシリアのアサド体制 14.アメリカの中東政策 15.残された課題
|